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≪401〜500≫

心までは奪わせない
聡明な王女様は今、何を思う
愛は何者にも勝る
人を喰った
泡になって消えた幸せな人魚

空を飛ぶ天使の歌声
血塗れのイラクサで編んだ服
暗黒の心を持った女王
ギロチン処刑
心に閉じこもるお姫様

お菓子の家には注意しましょう
優しさがなければ御伽噺のヒロインにはなれない
可愛い童話の裏の話
本当は残酷なのよ
「だって、すべては空想でしょ。」

ガラスの棺
血で濡れた刃
背後には気をつけて
美しいと呼べるもの
蛙になった王子様

薔薇の棘に刺した指
「狂気で満ちた話はかわいいのよ」
ガラスの靴を落としたシンデレラ
童話の中で赤を見た
王子様のキスで目覚めて

純粋だった灰娘
「あんなに出来た話があるわけない。」
ピーターパンに隠された願い
笑顔は綺麗でも
惚けたふりをした話

血で濡れた本の中身
純粋で残酷な
白い手は何を夢見たか
火あぶりになった人魚と傍で自害した兵士
魔女として殺された人間

死体愛好家
その家は人間で出来てたよ
醜い感情は焼ききるほどに
抱きしめた人形の首が落ちた
殺人鬼の愛人はいつか狂ったように殺人を犯す

この世で大切なのは金と名誉だけ
青髭は女の人を殺すから結婚しちゃ駄目よ
その鍵は決して使わないで
「結婚なんて夢がないだけよ」
真っ赤な血のような毒林檎

愛しましょう、骨の髄まで
アリスと一緒にウサギを追いかけて
「大人になんか、なりたくないんだよ。」
痛みはすぐに慣れるよ。だから、それまでは殺さない
白い肌を殺ぐように

病的なほどに焦がれてやまない
愉快から始まった殺人劇
染め上げるほど、紅く、あかく
愛からすべては始まった
美しい殺し合い

首から流れ出る血が全てを奪う
腕は何処いった?
「ほらほら、はやく逃げないと。ね?」
殺めるくらいに愛します。
押し潰すほどに、あれを憎んでた

美しいだけのひとには引っ掛からないように
愛のカケラもない関係に愛は生じる
オヒメサマは今でも夢ばかりを語ってるわ
「もういいわ、殺して」
狂喜する瞳には狂気が潜んでた

愛のない女帝
氷のような心を溶かすヒト
私の愛を誓える人がいるとしたら
蕩けるようなあまいくちづけを
「私に感情なんて存在するかしら」

痛くないの、心地良いの
大きくなったら、誰を踏み潰そうか
小さな小瓶の中、ひとり唄うの
おかしな世界に一人で迷い込んだら
オオカミなんて怖くない

「殺して差し上げましょう。そして、その肢体をいやというほどに壊してあげましょう」
膨らんでいく胸は少女が女になる証
まだ幼いその体を頂戴?
すべてを受け入れる包容力
綺麗なままで死にたいの

そこに愛がない
毛色の変わった少女は売られていく
長い長い髪を伝って
ラプンツェルを食べた
まっすぐに歩くことすら儘ならないまま

兄と妹はいつでも仲良し
父親は娘を愛する
虐待と思えるほどの仕打ちに耐えながら
雪が降る寒い夜に死んだ少女
「幸せになりたかった」

痛みを知らぬ純朴な少年
愛を紡いだ天使
指先、消えるほど
泳いだ海が空にあったら
妖精と森の中、踊りましょう

魔女狩りなんて無意味でしょ
「・・・アリスはどうして夢の中だったの?」
全身から血が噴出すような
毛糸の先は湖だった
「さあ、お話が始まるよ。」

御伽噺は残酷で狂気じみてるけど美しいの。(2006.05.24)



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