: : 御題処 : :
□長文で20のお題
1.この世界は退屈でくだらないけど、そこで生きる僕らはもっとくだらない
2.泣きたいけど泣けないもどかしさはいつか自身を滅ぼす
3.99%の愛情とたった1%の殺意は君へと向けられている
4.少女の歌声は遠く彼方に聞こえていたけど、それが僕の耳に届く頃には少女は死んでいる
5.クローゼットにしまった死体はそのうち這い出してきて僕らに復讐するんだ
6.此処にはもういないけど、胸の中であの子はまだ笑っている気がした
7.最後の願い事は耳元で囁かれたけれど、鼓膜を震わせることはなかった
8.「ちゃんと届いたよ」短い手紙のその言葉だけが僕の中で反芻している
9.僕は人の気持ちを慟哭するほどに残酷にむごたらしいほどに引き裂くから
10.川に流れていくそれは、何かに酷似しているようで僕は必死にそれを振り払う
11.消えていくのは何か大切なことで逃がさないようにと想っても掌の間から滑って堕ちていく
12.半分にした僕の心は荒涼としていて、満たされることなど無く、ただ漫然と時を過ごしていた
13.目覚めたとき、全てを忘れていられたらどんなにいいのだろう
14.私の空は何処までも遠いように思えるから、せめて君の心だけは持って生きたいんだ
15.君が送ってくれたその花に秘められた言葉を僕は知らない
16.珍しい音に耳を傾けると、それが現実的な幻想だったことに気付いた
17.蜘蛛の巣に引っ掛かった虫のように僕は動けずにいる
18.手を胸に当てて、聞こえない音に僕は落胆を覚えながら、空を見上げた
19.誰なんだよ。夢の中に出てくるその声と姿の主は、
20.一瞬のそれが夢だったことを僕は未だに信じられないまま
幻想的な虚構の中で僕は今なお、夢と現実の狭間を彷徨っている。(2006.06.05)
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